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『日々精進』

『日々精進』

著者:ゆかりんぐ


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プロフィール
【Name】美裡 紫 (みうらゆかり)
【Birth 】1981 年7 月2 日
【Home】北海道
会社員勤務をする傍らコラムニスト・ライターとして活動中。
北海道タウン情報誌にてエッセイも連載中。
HP『逆猫かぶりとヒステリー』
http://yuckaree.web.fc2.com/

書籍の内容
顔で笑って心で泣いて、
顔で笑って心で激怒。

社会人であれば誰しもが感じるであろう気持ち、
20代強がり乙女の繊細な心情、などを
斜め45度の視点で面白おかしくブラックに書き綴る『日々精進』。
仕事の合間、就寝前のほんのひととき、
一作品を短時間で読めるショートタイプのフォトエッセイ。
2005年よりひっそりと公開していたものの集大成とし
このたび、電子出版決定!!
(内容は2006年4月から2007年12月記述分)
未公開写真と特別書き下ろしのエッセイつき。
※過去、アルファポリスWebコンテンツエッセイ部門にて1位獲得!

(2009年1月19日発行 本文233ページ)
ISBN 978-4-903465-77-7




レポート内容の画像

【本文一部紹介】

【 美味】2006,7,9
某芸能人に言わせりゃぁ、
「美味いモン食ってる時って黙っちゃいますよね。」
だそうだ。
何を隠そう、あたしもその類。
口の中だけでなく
全身全霊でその美味いモン、堪能したいってな感覚なわけよ。
だから「会話が無いよね。」とか言われても
だって、ある程度は喋ってんだし、さ、
これ以上もういいだろってのと同時に
テメーも美味いモン堪能しろよ!!
みたいな、何か、そんな感じ。



【 夜遊び】2006,8,23
「遊ぼう。」
昨晩、夜も遅くに誘いが入る。
あたしは長時間の半身浴終えて汗だくで疲れ切って居る最中で、面倒に思って居たのが正直な話。
「何して遊ぶって?」
聞いてみると、
「しゃぼん玉。」
・・・・は?
誘いを入れて来た相手は祖母だ。
しかし、こんな時間に何を言い出すんだ。
いつもなら寝ている時間なんじゃないのか?
七十も過ぎた祖母が何故しゃぼん玉なんかを急にやりたがったもんなのか?
「持ってないでしょ、しゃぼん玉。」
と言いつつも、あたしは先日買ったばかりのしゃぼん玉セットを手に取る。
「持ってるよ。」
ババァ、持ってんのかよっ!!!
「遊ぶんだからね。」
そして、強制的にも玄関前に集合を掛けられる。
出向くと、
祖母はアスファルトに新聞の折り込み広告を広げ、四隅に石ころ三つとぬいぐるみを置き
「座れるよ。」
と休憩場所を作って居た。
「爺さんとすれば?」
ふざけて言うと、
「いやだ。キモいー。」
正しくないアクセントで発する。どこで覚えたんだよそんな言葉。
祖母は持って居たストローの先端にはさみで切り込みを入れ、
「これ、あるよ。」
大きめの、しゃぼん玉液の入ったピンク色したブタの入れものを掲げた。
「可愛いしょ?」
可愛いけどさ、アンタは一体何を買ってんのよ?
そう思うと笑いが込み上げる。
「ほら、大きいの見てごらん!」
祖母は夜空に向かい、ゆっくりと大きめのしゃぼん玉を作って飛ばす。
あたしは勢い良く息を吹き、小さいしゃぼん玉を数多く飛ばす。
負けじと祖母が続け、
「早く!早く!早く飛ばすんだよ!」
言われるが儘にさらに吹くあたし。
「凄いね!あっちまで飛んでった。」
うわぁ~、と嬉しそうな声を上げる祖母を横目にあたしはずっと吹き続けた。
「よっし!もう終わり!」
「もう?」
開始して二十分で、祖母はおひらきを宣言した。
「息子、もう帰ったかなぁ。」
広告で作られた休憩所に座った祖母が言った。
遠くに住む息子が先週から帰省し、夕方に帰って行ったのだそうだ。
今回は今迄に比べ、長めの滞在だった為かどうやらいつも以上に寂しいらしい。
黙って話を聞いて居ると、
「え?終わりなんじゃなかったの?」
祖母が急にかなりの素早さでどんどんしゃぼん玉を空に飛ばし出した。
「速いね!どんどん加速付いてく!」
声を掛けても返事は無く、その姿を見て笑うあたしをそっちのけで夢中になる祖母。
少しして気が済んだのか、
「はい、終わり。」
と、石ころをよけ、ぬいぐるみを取り、広告を畳んで家の中に入る準備を素早く始めて居た。
「あー、楽しかった!明日もやるよ。絶対!」
でも今日、雨だよ。ばあちゃん。



【 指ツバ】2006,10,23
紙をめくるとき、指先に唾液をつけてめくる親父の気が知れぬ。
自分だけが使うものならば文句もないが
立ち読みの本、会社の書類、ものを買う金、
めくれないんだから仕方がないとは言え、
他の人がふれるものにはやっていただきたくはない。
目の前で「ちょっと」ってあたし専用の書類をソレ式でめくる上司とか見るとテンションが異様に下がる。
やってる本人って気にはしてないものなのか・・・・と、そこで思い付いたのがこんな実験。
題して
「指ツバリレー!!!!」
指に唾液をつけて紙をめくる四十代以上の男性を横一列に並べ、
「この本をページ一枚一枚最後までめくってください。」
と指示。
めくり終えたら隣のひとへ渡し、そしてそのひとのめくり実験スタート。
この繰り返し。
一人目はいい。誰の唾液めくりも目にしていないのだから。
二人目以降は前の人の唾液がついた紙に指をつけ
そして指先が乾いたときに自分の指を舐める、イコール間接キッス。
一体、どういう反応をするのだろうか。
非常に気になる。
中に、
一人でも「これ、他のかたの唾液がついてるじゃないですか!」
なんてめくることを拒否したやつにゃぁ
月に変わって、オ~シオキよぉーっ!
どっかの番組でやってくれない?



【 くまのおやつ】2006,11,3
未定の予定に今から緊張。
******
動物園にて。とある家族の会話。
母「くまさんのおやつ、100円だってー。」
子「ほんとだー!」
父「くまさんのおやつって、何出てくると思う?」
考える母と子。
父「いきなり肉とか出てきたらどうする?」
っておやじ、リアルだなおいっ!!!
「ビスケットか何かでしょ。」と妻に冷たく言われ、
一つも笑われなかった悲しいおやじの気配を背にしたあたしのツボにはジャストミート。



【大人】2007,4,11
わからないものは、「わからない」
そう言えてこそ
立派な、『大人』。



【ファジー課長】2007,6,8
「もっとファジーに考えろ。な?」
数字というシビアな作業を要される内容の話の最中、
眉間に皺寄せ考え込むあたしに、上司はこんなことを言いました。
その言葉、今使うときと違うから!
******
ファジー【fuzzy】
[名・形動]《綿毛状の、輪郭がぼやけた、の意から》
1 境界が不明確であること。あいまいであること。柔軟性があること。
また、そのさま。「―な考え方」
2 人間の認識のあいまいな部分をコンピューターで処理する技術。「―制御」
(Yahoo!辞書)



【ナイモノネダリ】2007,8,6
25cm 差
********
何をするにも普段は満足しているけれど
時々泣きたくなるくらいに思うあたしのコンプレックスが
『長身』。
やっぱりミニサイズの女子っていうのは
かわいらしいし
あたしにとっては卑怯なほどにも魅力的なわけで。
あと10cm 背が低ければ
隣のあなたに、つまさき立ちで、
ひそひそ話ができちゃうのになぁ(願望)。



【どっち】2007,9,5
無論、連絡しない。
ていうかできない。
******
じゃあー、近いうち飲みにいきましょうよー!
暇なとき誘ってくださーい。
私ならいつでも暇なんでー
時間あるときホントいつでもいいんでー電話くださーい。
お酒はーすきなんですけどーでもー
私お金ないんでー
最近は家でビール飲んでばっかなんですけどー
でもー
誘ってくださいねー!お金ないけどー。
っておまえ、
やる気あんのかよ。



【恥】2007,9,13
何事にも
計画的に。
******
かかすつもりできたのでしょうが
実際恥じてんのはアンタ自身だということに
気がつける日がくると、いいですよね。



【仮面】2007,10,2
「誰だってすることでしょ、そんなこと。
最初は相手に気に入られようといい顔するんじゃないの?
仮面かぶるんじゃないの?あんただってやってんでしょう?」
******
そんなことを言われた過去がある。
何も言い返せなかった。
ただただ怒る、その相手の話を
血の気の退いた肉体に付属する両耳で聞いているしかできなかった。
図星だったから、というわけではなく
「こいつには何を言っても無駄だろう」
と、思ったから。
それはごく一般的なことであるのかも知れないが、
自分の言っていることが一番正しいのか。
世の人間全員が行っている、正しいことだとは限らない。
かく言うあたしは全く逆で、
気に入られようとする相手には
1ヶ月足らずで自分の我が儘さを見せつけます。
理由は簡単。
あたしと長く付き合ってられるかどうか。
それで相手が去るならば、それはそれでいいのです。
所詮、“上手くはいかない関係”ってことで。
ごめんなさいね、ドSで。



【アルバム】2007,10,5
物なら捨てれば終わりだけれど、
思い出って
なんで捨てられないんだろうね。



【プレッシャー】2007,11,15
どうやらうちの事務所のあたしの席、
先輩に言わせると
「この席に座ったひとは
“幸せな結婚ができる”ってジンクスがあるのよ~」
だそうで。
へぇー!そうなの?それはすてき。
あたしったら凄い席に座ってるみたいね!
「だから時間かかってでもこのジンクス、継続させようね!」
なんてプレッシャーかけられまくると、
ていうかそれ以前に、
“ジンクス”ってだけで破りたくて仕方がない。
半ば、破る気満々です。うはっ



【メッセージ】2007,12,10
この時期になってまだ、年賀状のデザインが何ひとつ決まっていないのです。
異例も異例、いつもならとうにあて名書きすら済ませ
「あとは出すのみ!」の状態だというのに
今年ときたら年賀はがきすら買っていないという始末。
そろそろ焦らなければならないのですが、
どうも、過去に届いた年賀状をひとつ見だすと止まらない癖があり
次から次へと、その束が終わるまでじっくり隅から隅まで目を這わせてみたのです。
すると某年の先輩からの年賀状、
あて名文字は先輩本人の字ではなく男らしさ溢れる旦那さんの字。
ひっくり返しデザインを見ると旦那さんからのひとことが添えられていました。
「お互いガンバロウネ!」
おまえとかよっ!!
つい、笑ってしまいました。

1,000円

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