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岸本さんインタビュー


岸本さんは、普段は福祉の施設にて知的障害者のサポートを行いながら、著作や翻訳に打ち込む気鋭のフォトジャーナリストです。今回出版された『Create the road』は、岸本さんの心の旅路の記録になっています。今回は、岸本さんに本作品を書かれた動機など、インタビューさせていただきました。




― 本書の執筆のきっかけを教えてください。

1ヶ月前には、自分が書いた本が出版されるなんて思っていませんでした。
年が明けて今年は何をやろうかと考えていたときに、学生時代の親友の星さんから電話がありました。
電子出版のサイトを立ち上げられたのをきっかけに、さっそく執筆依頼の挨拶でした(笑)。
「やる気があれば、誰でもチャレンジできますよ。ルポライターになったらどうですか」
とちょっと乗せられてしまったのです(笑)。
半ば勢いで書き始めました。

振り返ってみると、出版するために本を書く作業が、これほどスリリングに満ちたものとは思いませんでした。
自分の心と正面から向き合う仕事だったのです。文章にもその時の心の状態が反映されるわけですね。
だんだん、求めているものが高くなっていくと自分の中で勝手にハードルをつくっていくのです。
さながら、王さまの前で演奏する宮廷音楽家のような心境になったような感じで、プレッシャーの下で完璧な演奏をしなければいけない気分になっていました。
知らない内に肩に力が入っていたので、編集長から「リラックスして下さい」というアドバイスをいただいたら、緊張が和らぎ小学校4年生の子供が、夏休みの日記を書くような気持ちで書けました。
貴重な体験でした。


― この本に登場した場所のなかで特に岸本さんの思い入れの深い場所はありますでしょうか。

どれも、思い入れの深い場所だと思います。
「渓谷」と「お寺」の写真がありますが、昨年秋に、水道も電気もこない山寺へ行った時に撮影をしたのです。
昼間の風景も、息を呑むほど素晴らしかったのですが、夜景は圧巻でした。お寺と森林、そして渓谷が一体になっていて、まさに森羅万像の世界でした。

パレスチナも思い出深い写真です。写真は、旅の先々でたくさんの民族・宗教の人達と過ごした日々のことを思いださせてくれるからです。
他の写真も、大切な記憶の一部なのだと思います。
なので、同じくらいに思い入れが深いということになりますね。はい(笑)。




― 本書では野球が重要なテーマになっています。岸本さんと野球とのかかわりについてお話ください。

高校野球をしていたのですが、その頃は試合よりも練習が好きな変わった球児でした。体が小さくうまいプレーヤーではなかったので、試合にあまりでることはなく、ベンチでメガホンを叩いてムードメイクに精を出していました。練習の時の方がボールがよく飛んでくるし、筋力トレーニングやマラソンが好きだったからです。
都立高ながら、チームは、春夏とシードを獲得しました。都立高校が勝ちあがってくると注目します。
2年半、最後まで続けたことで、生きていく上での体力と精神力の基盤みたいなものが作られたような気がします。
野球漬けの毎日から解放されると、興味は全くなくなりました。

野球が本当におもしろいと思い始めるようになったのは、野茂選手が大リーグで活躍をしたり、ヴァレンタイン監督が活躍をした95年くらいからで、ちょうど野球界が大きな変化にあった時期ではないでしょうか。
その頃から、大リーグの試合に興味を持ちみるようになりました。イチローが大リーグにいって活躍するようになってから、衛星放送やインターネットの中継をみて時間があれば毎日見ています。
それから、最近夏がくると、地方予選にも足を運ぶようになりました。
10代半ばで、あれだけのドラマが演出できるのは凄い。あの中に自分がいたのが全く信じられないのです。
野球もなんだかアートのような気がしてきました。そうそう、アーティストって芸術家だけではないんですね(笑)。


― 現在お仕事をされている福祉施設での活動についてお話ください。

昨年の夏から、私は「まつぼっくり」でボランティアをはじめ、知的障害者の子供達と交流するようになりました。
「まつぼっくり」とは、知的障害者の子供達を受け入れ、様々な活動を通して支援を行っているグループです。

大人と子供がペアになってグループになりどこかへ行ったり、室内で夕食を作ったり、交通手段の使い方などを教えます。私は、子供達と一緒にいろいろな場所にいくのですが、隅田川の河川敷を歩いたり、新宿の高層ビルへ登ったり、ときには銀座のど真ん中(笑)を歩いたりしました。
道中は、子供達と何時間も歩いたり、電車に乗ったりバスに乗ります。
子供と楽しくスキンシップをしたり、はしゃいだりすると、童心に返り時間を過ぎるのを忘れてしまいます。
最近、冬休みに連日通い、何人かの子供達に名前を呼んでもらえるようになりました。だんだん仲が深まってきているようなのでこれからが楽しみです。


― どうもありがとうございました。


岸本雷太プロフィール
岸本 雷太(きしもと らいた)
1974年1月5日生まれ
大学卒業後、教育研修企業に1年間勤務。
退社後、1999年夏にイスラエル・パレスチナ訪問をきっかけに、
ITの派遣エンジニアを点々とする傍ら、市民活動に関わるようになる。
2004年春から東南アジアで選挙監視や民主化支援を行っているNGOにてインターン。
ホームページの企画・運営を中心に広報事業に携わる。
2005年夏からテーラワーダ仏教を学びはじめる。心の仕組みを理解し、より幸福
な人生がおくれるよう学んでいる。
また、福祉の施設にて知的障害者のサポートを行っている。
また、現在菩提樹文庫で翻訳者としても活躍している。
菩提樹文庫
http://www.geocities.jp/bodaijubunko/